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平成13年4月1日施行分

第 4 章 機能クラス分け規則

4.1 基本規則


4.1.1 射撃競技において選手は、二つの大きなクラスの一方に分類される。この分類は、選手の射手としての機能に基づくものであり、ISCDの機能クラス分け委員会によって決定される。

4.1.2 機能クラス分け委員会は、少なくとも1名の医師/パラメディカルの役員及び1名の技術役員から構成される。これらはいずれもISCDによって資格を認定された者でなければならない。

4.1.3 国際的なクラス分け委員として公認されるための基準は、本規則の第10章により定められる。

4.1.3.1 射手は、協議会で使用する射撃用の椅子、クッションならびに射撃コートをもってクラス分け判定室に入室しなければならない。

4.1.4 競技会中のクラス変更は認められない。

4.1.5 すべての機能クラス分けは、協議の開始に先立って終了していなければならない。
射手は、射撃機能クラス分け委員会の委員の署名のある機能分けカードをもたずに競技を始めてはならない。

4.1.6 機能クラス分け委員会のみが、選手の再クラス分けを行うことができる。ただし、二つの機能クラス分け委員会が設置されている場合は、最初のクラス分けを行ったクラス分け委員会は抗議を裁定するたに選手を再検査しないものとする。

4.1.7 以下の場合に再クラス分けが実施される。
a.選手の身体状況が著しく変化した場合で、選手の国内スポーツ組織の医学役員がそうであると証明した場合。
b.機能クラス分け委員会が再クラス分けが必要であると決定した場合。
c.抗議があった場合。

4.1.8 機能クラス分けに関する抗議は、ISCD機能クラス分け委員会に対して訴えられなければならない。
クラス分けに関する抗議の手数料(100米ドル)は、機能クラス分け委員の抗議ジュリー筆頭に支払われなければならない。
抗議手数料は、抗議が認められた場合には返還され、抗議が否認された場合はISCDに納められる。

4.1.9 選手が自分自身のクラス分けについて訴える抗議は、クラス分け後30分以内に申し立てなければならない。

4.1.10 選手自身以外によって競技会の開始24時間以前に抗議が訴えられ、再クラス分けが実施された場合は、新しいクラスがその競技会に適用される。
再クラス分けがその競技会の間に行われた場合は、新しいクラスは次の競技会から適用される。

4.1.11 抗議を処置したクラス分け委員の決定は、最終的なものである。

4.1.12 機能クラス分け委員会は、特別な状況(背骨の特殊な生理学的状況)に対処するため、特別な背もたれの使用を認めることができる。

4.1.12.1 SH2の選手は、SH2のピストル選手として競技をするために二重クラス分けを受けることが認められる。
このような競技参加は、機能クラス分け委員会によって承認され、クラス分けカードに記載されなければならない

4.2 最小限の障害

4.2.1 ピストル種目における銃をもたない腕の最小限の障害

a.手首より上の切断。
b.銃を持たない腕に少なくとも50ポイントの筋力低下があり、かつその腕でピストルに装弾することができないこと。
c.この章のa及びbに記載されている障害と同等であると認められる筋力低下及び供応動作の障害をともなう動きの重い関節の障害。

4.2.2 ライフル種目における上肢の最小限の障害

a.残存が前腕の2/3以下である肘から下の切断。
b.一方の上肢における少なくとも30ポイントの筋力低下もしくは両上肢における少なくとも50ポイントの筋力低下。
c.この章のa及びbに記載されている障害と同等であると認められる筋力低下及び供応動作の障害をともなう動きの重い関節の障害。

4.2.3 ピストルおよびライフル種目における下肢の最小限の障害

a.足首の切断。
b.一方の下肢における少なくとも20ポイントの筋力低下もしくは両下肢における少なくとも25ポイントの筋力低下。
c.筋力低下及び供応動作の障害をともなう動きの重い関節の障害。
d.この章のa及びbに記載されている障害と同等であると認められる障害。
  ただし、通常の姿勢での片脚の膝又は足首の硬直、一方の股関節の人口骨頭は対象外。

4.2.4 小人症は、それ以外に上記の最小限の障害に該当する障害がなければ参加を認めない。

4.2.5 最小限の障害を記述するすべての規則は、射撃に有利あるいは不利を与える障害としての観点から考慮されるべきものである。
全ての場合において、クラス分け委員会が最終的な判断を下す。

4.3

クラス

全ての選手は二つの大きなクラスSH1あるいはSH2のいずれかに分けられ、さらに小クラスに分けられる。

SH1 : SH1A−SH1B−SH1C
SH2 : SH2A−SH2B−SH2C


4.4 SH1クラスの詳細な説明

これらの障害のグループ分けは、指針としてのみ用いられるべきものである。
機能クラス分け委員会は、全ての装備を着用して射撃姿勢をとった状態で各事例について検討することができる。

射撃スタンドを必要としないピストルおよびライフル射手

4.4.1

SH1A クラス

立つことができて通常の体幹機能を持ち、座位で射撃をする選手。
射撃用椅子には背もたれを付けることは許されない。
これらの選手は、希望すれば立位で射撃をすることを選択してもよい。

4.4.2
SH1B クラス

下肢の機能が失われているかもしくは下肢に重い障害があり、骨盤のコントロールが良好(腹部・背部の伸筋や腰方位筋が機能する)な座位で射撃をする選手。
射撃用椅子に最大で30度の座角の低い背もたれを使うことが許される。
座角は、肩関節から股関節の線で測定される。
低い背もたれとは、クッションから最高で背中の1/3(骨盤の上端)まで図8

4.4.3 SH1C クラス

下肢の機能が失われているかもしくは下肢に重い障害があり、かつ体幹の機能が乏しいか失われている、座位で射撃をする選手。
射撃用椅子に最大で30度の座角の高い背もたれを使うことが許される。
座角は、肩関節から股関節の線で測定される。
高い背もたれとは、クッションから最高で脇の下10cmまで図7

4.5

SH2クラスの詳細な説明

以下の障害のグループ分けは、指針としてのみ用いられるべきものである。
機能クラス分け委員会は、全ての装備を着用して射撃姿勢をとった状態で各事例について検討することができる。

上肢に測定可能もしくは目視で明らかに永久的な障害があり、そのために上肢で銃の重さを支えることが不可能で射撃スタンドを必要とするライフル射手

4.5.1 SH2A クラス

一方の上肢が機能しないか、両方の上腕に重篤な障害があり通常の体幹機能を持ち、座位で射撃をする選手。
これらのクラスの選手は、選手が希望すれば立位で競技をしてもよい。

4.5.2 SH2B クラス

下肢の機能が失われているかもしくは下肢に重い障害があり、骨盤のコントロールが良好(腹部・背部の伸筋や腰方位筋が機能する)な座位で射撃をする選手。
射撃用椅子に最大で30度の座角の低い背もたれを使うことが許される。
座角は、肩関節から股関節の線で測定される。
低い背もたれとは、クッションから最高で背中の1/3(骨盤の上端)まで図8

4.5.3 SH2C クラス

下肢の機能が失われているかもしくは下肢に重い障害があり、かつ体幹の機能が乏しいか失われている、座位で射撃をする選手。
射撃用椅子に最大で30度の座角の高い背もたれを使うことが許される。
座角は、肩関節から股関節の線で測定される。
高い背もたれとは、クッションから最高で脇の下10cmまで図7

4.7 詐病

詐病は、クラス分け委員に対する非協力を含めて、選手の機能又は障害についてのあらゆる虚偽の表現や説明と定義される。
もし選手が、クラス分け作業の医学的もしくは機能的段階で完全な協力ができないときは、クラス分け委員会はクラス分けを保留する。

選手に詐病の疑いがあれば、ISCDクラス分け委員会は競技開始前であればいかなるときでも、当初のクラス分けにおけるどのカテゴリーの選手に対しても抗議を申し立てることができる。
選手が詐病していると判明したときは、IPCによるドーピング検査において確立されている方法に類似の事後処理手続きが実施される。

第5章 装備規則

5.1 競技開始前に検査に合格していない装備の使用については、ISSFにおける場合と同様の処置を行う。

射撃コート・射撃ズボン・射撃スーズ・ニーリングロール(使用する場合)および銃器に限らず、全ての装備は競技の開始前にライフルSH2の付則に定められているように検査され、印をつけなければならない。
付則E記載さえているようなチェックリストが検査の進行を記録するために用いられる。

5.2 ISSF規則に記載されていない全ての装備は、ISCDの各種目の基準に適合していなければならない。

5.3 全ての射撃用椅子は、銃器服装検査の際、使用する射手が射撃姿勢を取った状態で検査される。
さらに、競技の開始前、最中あるいは終了直後に射撃線において抜き打ち検査を受けることがある。

5.4 いかなる射撃用椅子の背もたれの部分も、特に背もたれ側部の柱を含めて、本規則において定める最大高さを超えてはならない(付録B図7および8を参照)。

5.5 椅子の背もたれの布地より、チューブや枠が高くてはいけない。

5.6 背もたれの布地の最大弛み(伸び)は、8cmを超えてはならない。このときの背もたれの布地の最大弛み(伸び)とは、背もたれの垂直な側柱の後ろ側から背もたれの最深部のことを指す。
背もたれの布地の最大弛み(伸び)は、射手が椅子に座って射撃姿勢をとった状態で測定される。

5.7 射手と射手が用いる装備は、射座として定められた範囲の大きさ以内でなければならない。

5.8 座位で射撃をする選手の場合、銃身の中心線の高さは地面または床から測定して150cmを越えてはならない。
ISCDは、状況によって異なる高さを指定することができる。

5.9 射撃コートの丈は、骨盤の下よりも長くてはならない。。

第7章 ライフル種目技術規則

RR1 ライフル選手は世界選手権及び地域選手権において下表の種目に参加することができる。

記号       種目      性別 クラス 段数 射撃距離  射撃時間
R1 エアライフル立射      男子 SH1 60 10m 1時間45分
R2 エアライフル立射      女子 SH1 40 10m 1時間15分
R3 エアライフル伏射      混合 SH1 60 10m 1時間30分
R4 エアライフル立射      混合 SH2 60 10m 1時間45分
R5 エアライフル伏射      混合 SH2 60 10m 1時間30分
R6 イングリッシュマッチ    混合 SH1 60 50m 1時間30分
R7 スモールボアフリーライフル 男子 SH1   伏射40 1時間00分
                          立射40 1時間30分
                      50m 膝射40 1時間15分
R8 スモールボアスポーツライフル女子 SH1   伏射20    20分
                          立射20    45分
                      50m 膝射20    40分
R9 エアライフル立射      混合 SH3 60 10m 1時間45分


RR2 ライフル選手はパラリンピックにおいて下表の種目に参加することができる。

記号       種目      性別 クラス 段数 射撃距離  射撃時間
R1 エアライフル立射      男子 SH1 60 10m 1時間45分
R2 エアライフル立射      女子 SH1 40 10m 1時間15分
R3 エアライフル伏射      混合 SH1 60 10m 1時間30分
R4 エアライフル立射      混合 SH2 60 10m 1時間45分
R5 エアライフル伏射      混合 SH2 60 10m 1時間30分
R6 イングリッシュマッチ    混合 SH1 60 50m 1時間30分
R7 スモールボアフリーライフル 男子 SH1   伏射40 1時間00分
                          立射40 1時間30分
                      50m 膝射40 1時間15分
R8 スモールボアスポーツライフル女子 SH1   伏射20    20分
                          立射20    45分
                      50m 膝射20    40分
R9 エアライフル立射      混合 SH3 60 10m 1時間45分


RR3 座位で射撃をするクラスについては、射撃卓を射撃用椅子に取り付けてもよく、あるいは射撃卓を別に立ててもよい。
卓上の物が落ちるのを防ぐために低いふちが設けられてもよいが、選手の安定性を高めたり指示を加えたりするものであってはならない。(付録A図2参照)

RR4 射撃卓は、卓の中央で測定して水平(+−5度以内)もしくは床と同じ角度でなくてはならない。

RR5 ライフル種目では、射撃卓や板に最大厚さ2cm以内の圧縮性の素材を張り付けてもよい。
台上の他の素材は、両肘に対して均一な厚さでなければならない。
射撃卓、板またはその上に貼り付けた素材にくぼみを作ることは許されない。

RR6 腕の長さの不均等やそれと類似の問題のために必要があれば、高さをあわせるために1個のブロックを用いてもよい。ただし、このことが、機能クラス分け委員会によって承認され、クラス分けカードに記載されていなければならない。

RR7 いかなる方法であれ、支持を得るために射撃コートの上に座ることは許されない。

RR8 射撃卓による姿勢支持に関する全ての規則に照らして問題がなければ、付録A(図1及び3)及び付録B(図6)に示されている大きな又は小さな射撃台の場所に、一個の射撃台を用いてもよい。
膝射では、射手は小さい射撃台を使用しなければならない。

RR9 伏射をのぞいて、射撃卓を用いる場合は、いかなる形によっても身体の支持を得たり安定性を高めたりするように使用してはならない。
射撃スタンドには、別の板や卓を取り付けてもよい。

RR10 ジュニア用のライフルを用いてもよい。

RR11 SH1クラスの付則

射撃スタンドを用いない選手に関する規則である。

RR11.1 SH1Aの座位で射撃をする選手は、立位での射撃を選択してもよい。
ただし、その場合は、医師に認められた通常の義肢・装具を除いては、いかなる人為的な支持にも頼ることなく立位をとらなければならない。
腕切断のライフル選手の場合、ライフルは通常の義肢の上で支えてもよい。
ただし、それは銃を握るものであってはならない。

RR11.2 SH1クラスの立位射撃の場合、以下の例外を除いて全ての射撃姿勢はISSF規則に従って射撃される。
a.三姿勢種目の膝射では、必要であれば最大350mmの高さの腰掛を用いてもよい。
b.エアライフル伏射で選手は伏臥位をとってはならず、射撃用椅子および卓を使わなければならない。
この場合、選手は伏射姿勢における射撃用椅子及び卓の使用に関する全ての規則に適合していなければならない。

RR11.3 射撃用椅子に座っての立射姿勢では、銃は他の支持なしに(ISSF規則に準ずる)腕だけで支えられなければならない。
腕のいかなる部分も射撃用椅子のいかなる部分にも触れてはならない。
肘のどの部分も、大腿部及び膝や車輪に触れたり、助骨或は腹部以外からの支持を得てはならない。
特に、背もたれの直立部を支持に用いてはならない。

RR11.4 立射姿勢ではスリングの使用は禁じられる。
膝射及び伏射ではスリングの使用は許される。

RR11.5 射撃用椅子或は腰掛に座っての膝射姿勢では、一方の肘のみが卓或は板に置かれてもよい。
身体は板から明瞭に離れていなければならない。板・卓のフレームから支持を得てはならない(小型の射撃卓については、付録B図6を参照)

RR11.6 伏射では、両方の肘が射撃卓或は板に置かれなければならない。
この姿勢での前腕は、前腕の中心線から測定して水平から30度以下の角度になってはならない。
胸部及び腹部は射撃卓或は板にゆだねてもよい。(付録A図1及び3参照)

RR11.7 全ての立射種目では、射撃用椅子の肘掛は取り外さなければならない。
膝射種目では、卓・板を取り付けるのに使われていない射撃用椅子の肘掛は取り外されなければならない。
伏射及び膝射姿勢では、射撃用椅子の肘掛は射撃卓の一部である。

RR12 SH2クラスの付則

射撃スタンドの使用が必要な選手に関する規則である。


RR12.1 SH2クラスに属する全ての選手は、同じクラスで競技する。そして、銃の重さを支えるために、承認された形式の射撃スタンドを用いる。(付録C参照)

RR12.2 スタンドは付録Cに定められる規格に適合しなければならない。他の支持法や器具を用いてはならない。スタンドは、卓に固定或は載せて用いてもよい。

RR12.3 ピンの長さは最小80mmである。ライフルの先台は射撃スタンドと90度の角度をとらなければならない。
ふちの間隔(銃の保持部)は、内のりで最小65mm幅、ふちの高さは最高30mm、ふちの幅最大30mmでなければならない。

RR12.4 SH2の座位で射撃をする選手は、立位での射撃を選択してもよい。ただし、その場合は医師によって認められた通常の補てつ法・整形法を除いては、いかなる人為的な支持に頼ることなく立位を取らなくてはならない。

RR12.5 ライフルの重心に公認のシールで印を付けなければならない。
ライフルは重心から+−5cm計10cmの長さの印を付け、その印以内の場所で射撃スタンドに置かなければならない。

RR12.6 スタンドに対して銃を固定する目的で銃及びスタンドにいかなる器具も取り付けてはならない。
射撃時には、左右いずれの手も射撃スタンド及びスプリングに触れてはならない。

RR12.7 すべての射撃姿勢において、スリングの使用は禁じられる。

RR12.8 すべての射撃姿勢において、射手は発射の間に明瞭に銃の肩付けを外さなければならない。

RR12.9 銃は、銃の異なる場所で両手で(もし可能なら)保持されなければならない。

RR13 アシスタント

RR13.1 必要であれば、選手には標的交換手又は装填補助員が付いてもよい。

RR13.2 装填補助員をつけるかどうかの判断は、機能クラス分け委員会だけが行うことができる。

RR13.3 銃は装填時に射手の肩から外さなければならない(RR12にしたがい肩付けを外す)。

RR13.4 標的交換手及び装填補助員は、競技中に話したり合図を発してはならない。

RR13.5 標的交換手及び装填補助員は、通常は選手の後方に待機しており、射手からの依頼が有った時にのみ、標的交換及び装弾のため及び照準調整の為だけに選手に近づいてもよい。

RR13.6 標的交換手及び装填補助員は、選手と同じ国のコーチやチーム役員であってはならない。

第8章 ピストル種目技術規則
PR1 ピストル選手は、世界選手権・地域選手権及びパラリンピックにおいて下表の種目に参加することができる。

記号   種目     性別 クラス 段数      射撃距離  射撃時間
P1 エアピストル   男子 SH1 60      10m 1時間45分
P2 エアピストル   女子 SH1 40      10m 1時間15分
P3 スポーツピストル 混合 SH1 30遅撃30早撃25m ISSF規則
P4 フリーピストル  混合 SH1 60      50m 2時間00分


PR2 SH1Aの座位で射撃をする選手は、立位での射撃を選択してもよい。
ただし、その場合は、医師に認められた通常の義肢・装具を除いては、いかなる人為的な支持にも頼ることなく立位をとらなければならない。

PR3 全てのピストル種目において、椅子の肘かけは取り外されなければならない。

PR4 ピストル射撃においては、射撃しない側の手は射撃椅子に託してはならない。

PR5 フリーピストルにおいては、半自動式のピストルが用いられる場合には、一度に一発ずつ装弾されなければならない。

第10章 クラス分けカード規則

10.1.1 筋力検査

検査した運動範囲をクラス分けカードに記入する。筋力検査は、全て3回反復されなければならない。(例:肩関節屈曲は、0〜90度の範囲で検査する。もし射手が抵抗に逆らってこの可動範囲の運動が3回できたなら5点を与える。)
肩関節の水平屈曲において、内転させることで、三角筋の前部線維だけでなく大胸筋の検査も行わなければならない。
肩関節伸展では、三角筋の後部線維だけでなく広背筋と菱形筋の検査も行わなければならない。
筋肉テストの得点は3点以下の場合0点とみなす。

10.1.2 体幹機能

筋力ポイントは用いられない。腹部及び脊柱の伸展筋群は、どちらも射撃用の椅子に座って検査する。筋活動は、明らかに両側ともに認められなくてはならず、筋肉評価の3,4及び5点は、+とする。

10.1.2.1 腹筋

射手は前屈曲し、左腕を右下肢の近くに下げた状況で、クラス分け判手者が与える抵抗に対しての肢位保持能力や左右両側の反発能力について検査されなければならない。

10.1.2.2 脊柱の伸展筋群

射手は右腕を左下肢の近くに置き、クラス分け判定者が肩甲骨部分に加える抵抗に対しての肢位保持能力や左右両側の反発能力について検査されなければならない。

10.1.3 機能検査

10.1.3.1 肩水平位での体幹の側屈(腰方形筋)

この検査は射撃用椅子に座って実施するが、もし可能であれば背もたれに寄りかからないよう浅く腰掛けた状態で行う。
射手は一側の腕を水平に伸ばす、もし腰方形筋が活動していれば、検査は+とする。
検査結果が−の場合、その射手は小クラスCに属する。
テスト評価が+の場合、次の検査結果により、その射手は小クラスA又はBに判定される。

10.1.3.2 片側への側屈

この検査は射撃用椅子に座って実施する。クラス分け判定者は射手の両下肢を固定する。
もし、射手の両手がほとんど床に届き、元の肢位に戻ることができ、下肢(股関節外転筋群・内転筋群及び外・内旋筋群)が活動している場合、検査は+である。
査結果が−の場合、その射手は小クラスBに属する。
検査結果が+の場合、その射手は小クラスAに属する。

10.2 てんかん

てんかんの場合、その状態が安定し、かつコントロール可能な状態にあることが肝要である。
クラス分けの際、神経医学医による診断書がクラス分け委員会に提出されなければならない。
この証明書は、てんかんが安定した状況にあること及びてんかんの種類が明記されたものであることが必要。
射撃場での安全確保を鑑みると明白なことであるが、一過性の部分性てんかんの場合、射撃を禁止する。

10.3 公認国際クラス分け判定員

世界選手権及び国際地域選手権大会、そしてパラリンピック大会において、全ての判定員が公認国際クラス分け判定員であること。
公認国際クラス分け判定員となるには、志願者はISCDの指導の下、最低2回のクラス分けに参加すること。
国際資格を保持するには、国際クラス分け判定員は最低2年に1回、射撃の機能的クラス分け判定に携わること。

第2部 国内一般競技会への参加に関する規定

1. この規定は、障害を持つ射手(以下「射手」と呼ぶ)がわが国の一般競技会(以下「競技会」と呼ぶ)に参加する機会を最大限に確保することを目的とする。

2. 第1部4.4において規定されるSH1クラスに含まれる射手は、競技会の要項に定める参加資格を満たしているならば、わが国で実施される全ての競技会の全ての種目に参加することができる。

3. 第1部4.5に規定されるSH2クラスに含まれる射手は、競技会の要項が定める参加資格を満たしているならば、わが国で実施される全ての競技会において、第1部RR1で規定されるSH2種目に対応する種目に参加することができる。この場合、SH2として別クラスを設ける。
競技会の主催及び主管は、SH2クラスに含まれる射手がその競技会に参加を希望する場合、SH2クラスを設け、その射手を参加させる義務がある。参加人数が少ないことを理由にその種目を不成立にしてはならない。

4. 上記の射手が競技会に参加する場合、射手は第1部で認められている用具並びに射撃の方法を用いることができる。
5. エアライフル伏射姿勢及び同膝射姿勢においては、射手は立射の高さの標的に射撃をする。

6. 一般競技会に車種が参加する場合、各種目の競技時間はライフル射撃競技規則集に従う。

国内適用規定

1.1.1 日本障害者射撃競技規則(以下、本規則と呼ぶ)は、(社)日本ライフル射撃協会が制定するライフル射撃競技規則に関連して解釈、実施される。

1.1.7 抗議料は、ISSF一般技術規則国内適用規定13.0に準ずる。

1.2.0 ライフル射撃競技規則集大1巻記録公認規定を参照のこと。

4.1.1 本規則に定めるクラスのほかに国内でクラス分けを実施する場合は、クラス分け認定証規定に従う。

RR13 アシスタントについては、クラス分け認定証に関する規定に準ずる。

平成
13
年度
平成13年3月の日本ライフル射撃協会の理事会で、SH1Aクラスの射手が競技参加資格を得ている射手であると決定されました。
従って、SH1B・SH1C・SH2A・SH2B・SH2Cの各クラスの射手は、当面の間健常者の協会が主管する競技会には参加できませんが、次回の見直し検討の行われる迄に、各クラス分けを確立し、健常者の各射手からも認めらる様スポーツマン精神で努力をいたしましょう。




障害者クラス分け認定証に関する規定

(目的)

1. この認定証は、(社)日本ライフル射撃協会ライフル射撃競技規則並びに日本障害者射撃規則を適用して行われる各種競技会に、障害をもつ射手(以下、射手)が参加する場合に、競技会の円滑な運営と射撃の普及をはかるためのものである。

(認定証)

1.1 この認定証は、日本身体障害者ライフル射撃連盟会長が発行し、(社)日本ライフル射撃協会会長が承認する。

1.2 射手が国内競技会に参加する場合に、実施運営団体に提示するものとする。

(クラス分け)

2. クラス分けは、日本身体障害者ライフル射撃連盟が指定した医師/理学療法士が行う。

3. 障害者手帳に記載された、障害名及び現症の医学的な診断に基づき、日本障害者射撃規則によるクラス分けを行う。

3.1 射手が、ISCDのクラス分け認定証を持つ場合は、それをクラスとして認定する。

3.2 クラスにより、日本障害者射撃規則に定める射撃姿勢と射撃用具の使用が認められる。

4. クラスにより、アシスタントが認められる。

4.1 アシスタントの任務は、参加者の依頼に応じての、標的交換・弾込め・サイト調整並びに射撃準備および撤去作業とし、コーチングは許されない。

4.2 アシスタントは、参加者が用意するものとする。

5. 認定証は、射撃終了まで射場勤務役員の見易いところに掲示しなければならない。

6. 日本身体障害者射撃連盟会長は、認定を受けた者の氏名及び認定の内容を、その都度、日本ライフル射撃協会会長に報告し承認を受けるものとする。

7. その他、運営上疑義の事項については、両者競技して解決するものとする。

(認定手数料)

8. 認定を受けようとする者は、次の手数料を支払うものとする。
認定手数料 1,000円  承認手数料 1,000円

8.1 認定証の再交付手数料は、1,000円とする。

8.2 認定証は、下記の様式とする。


障害者クラス分け認定証